ITサービスマネジメントの導入手順:ビジョンの明確化

ITサービスマネジメントの導入は、中長期かつ多岐にわたる活動ですので、関係者全員のモチベーションの喚起・維持のためにも、まず時間をかけた議論を行い目標を設定して、全員で共有しておくことが大切です。品質の向上とコストの削減(最適化)の両方が主目的とするケースがほとんどと考えられますが、その場合も、短期的にはまず品質の向上を目指し、中長期的にはコストの削減を実現する、といった一定度の優先付けをしておく必要があります。

目標の設定と共有がポイントです

ITサービスマネジメントの導入に取り組む前に、ITILの特徴や限界などを正確に理解し、自社にとっての有効性や期待効果を事前に把握しておくことも大切です。ITILは、プロセスを定義してツールを導入すれさえすれば目標を達成できるようなものではないからです。

ITILの導入には、プロセス設計やツール導入などの新たなコストの発生に加え、インシデントや変更の記録、各種指標の取得・分析など新たな事業負担も発生することになり、これらの経験を経て、数年にわたってプロセスを継続的に実行した組織だけが、目標を達成することができるのです。

日本でのITILの普及にともない、現在では多くの外部機関で、企業などを対象としたITILの講習会が開催されています。これからITILに取り組むのであれば、プロジェクトリーダーを数名を選抜し、これら講習会に参加してもらうことから始めるとよいでしょう。