中長期的な取り組みが必要となるITサービスマネジメントの導入を、挫折することなく推進するためには、「誰が」「いつまでに」「どこまでを目指すのか」を明確にすることが欠かせません。例え定量的な達成目標の設定ができなくても、担当者が実感できる表現を用いた状態目標などを設定するようにしましょう。
達成目標の設定は、課題解決の優先順位付けと並行して行います。ここでポイントとなるのは、担当者と組織がその効果をすぐに実感できるように、短期間で解決できる課題から着手するという点です。この手法は「クイックウィン」と呼ばれており、解決した課題が小さくても、解決できたという体験を積み重ねることによりモチベーションが醸成されていき、最終的には高い目標を達成するというアプローチです。中長期的な取り組みが必要なITサービスマネジメントの導入にこそ、このようなアプローチで担当者と組織の推進力を維持または向上させることが大切なのです。
また、ITサービスマネジメントツールの基本的な導入方針も決めておく必要があります。時間的にもコスト的にも、一度導入したツールを途中で他のツールに切り替えることは困難です。またパッケージツールを導入する場合には、そのツールの持つ機能によって実現したい業務が制約されるなどの可能性もあります。そのあたりも十分に考慮して、導入方針を取りまとめることが求められます。