ISO20000の認証取得によるメリットは「内部的効果」と「外部的効果」に分けることができます。内部的効果として、まず、SLA(サービスレベル契約)で契約内容を明確にすることにより、契約内容不明瞭によるリスクが回避できます。また、定期的にサービスの提供体制を見直し、リスクを明確化することで、現状のサービスの品質を向上させるための施策を計画し、実施することができます。
さらに、ITサービスを提供するための資源を適正管理することで、中長期的なコストを削減し、業務の効率を向上させます。そのほか、内部統制(日本版SOX法)対応における「IT統制」についても、ISO20000を軸として効率的・効果的に取り組むことができます。
一方、外部的効果は国内におけるITサービスに関する標準化の動向と関係しています。近年、経済産業省による「情報システムに係る政府調達へのSLAガイドライン」、JEITA(電子情報技術産業協会)による「民間向けITシステムのSLAガイドライン」、総務省の「公共ITにおけるアウトソーシングのガイドライン」など、自治体や民間企業におけるITサービスの標準化の必要性に基づいて策定されたガイドラインが普及してきたため、顧客のITサービスベンダーに対する評価の目も厳しくなってきています。
そのような顧客に対して、国際的な第三者認証であるISO20000の認証取得をアピールできれば、目に見える形で「安心」を提供することを意味しますので、他社との差別化につながります。
これらの内部的効果と外部的効果を考慮すると、ITインフラを利用したITサービスの運用・管理・提供を行っているISP(インターネットサービスプロバイダ)、ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)、データセンター、ヘルプデスク、コールセンター、情報システム管理サービス等が、ISO20000の認証取得によるメリットを享受できるといえるでしょう。