内部統制の4つの目的
経営者が目指すべきことは以下の4つですが、それらは、「資金を無駄なく有効に使う」、「透明性のある経営」、「法令・ルールを遵守した経営」、「会社の財産を私利私欲のために利用しない」という経営者が事業を継続的に安定成長させるために意識すべきことと一致しています。
| 業務の有効性及び効率性 |
| 企業価値の増大という観点から、収益性を高め、無駄な投資を排除し効率的かつ効果的な資源配分、投入を行うことです。 |
| 財務報告の信頼性 |
| 財務諸表と財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のある情報の信頼性を確保することです。信頼できる財務諸表は資金調達をはじめとするあらゆる企業活動前提条件となっています。 |
| 事業活動に関する法令等の遵守 |
| 法規の順守いかんにより、社会的な批判、罰則、組織そのものが存続できない可能性があることは近年の相次ぐ不祥事を見れば明らかです。逆に、安全基準の遵守や、法令等の遵守への真摯な取り組みを行っている企業は、社会的なイメージの向上に繋がり、その結果として業績や株価等の上昇に資することにもなります。 |
| 資産の保全 |
| 資産が不正に取得、使用及び処分された場合、組織の財産に損害を与え、ステークホルダーの利益を損ねてしまいます。したがって、経営者は出資者等から拠出された財産を適切に保全する責任があります。この「資産の保全」は、米国の内部統制の代表的なフレームワークである「COSOフレームワーク」では定義されておらず、日本で新たに独立掲示された項目ですが、これは、監査役の財産調査権と資産の保全に対する内部統制との関係を明確にすることを目的としています。 |
これらの目的は、それぞれが独立して存在するのではなく、緊密に関連しています。ある目的を達成するために整備・運用されている内部統制が、他の目的のために構築されたものと共通の体制となったり、互いに補完し合う場合もあります。経営者は、この4つの目的の実現のため、内部統制の6つの基本的要素を整備・運用していく必要があります。