経営者は内部統制報告書を作成します

経営者は「内部統制報告書」を一年に一度作成することが要求されます。記載される項目はあらかじめ定められています。これは企業によって記載内容が異なると、投資家が判断を行ううえで必要な項目が抜け落ちる可能性があるためです。報告書は膨大なページ数にのぼると誤解されがちですが、結論だけ示すのでA4サイズ1枚に十分収まる内容です(ex:作成例)。記載される項目は以下の通りです。

  • 整備及び運用に関する事項
  • 評価の範囲、評価時点及び評価手続
  • 評価結果

具体的に解説すると、まず、信頼できる財務報告を作成するために必要な内部統制を整備し、運用する責任は、経営者にあることを明記します。次に、整備・運用する際に準拠した枠組みを示します。そして、限界があることを明記します。要するに、財務報告に関する内部統制の有効性を絶対的に補償するものではなく、合理的な保障を与えるものに過ぎないということです。

重要なポイントは評価結果が以下の4パターンで、このどれかに必ず当てはめることになります。

評価結果 内容
無限定適正意見 内部統制は有効である。
限定付適正意見 評価手続きの一部が実施できなかったものの、有効である。
非有効意見 重要な欠陥があり、有効でない。
意見不表明 重要な評価手続きを実施できず、評価結果を表明できない。

評価した結果、有効でない部分を発見したにも関わらず、その部分を評価しなかったことにして「限定付適正意見」にしたりすると、虚偽記載となり経営者に5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、または両方の罰則になります。また、法人には5億円以下の罰金という厳罰が科せられます。