内部統制のルールを定めている法令は2つあります。ひとつは、2006年5月に施行された「会社法」で、システムの構築を促す規定が置かれています。もうひとつは、2006年6月に制定された金融商品取引法で、経営者が構築した内部統制について評価し、報告する制度が設けられています。
両者の相違点としては、まず対象とする範囲が違います。内部統制は「業務の有効性及び効率性」「財務報告の信頼性」「事業活動に関する法令等の遵守」「資産の保全」を目的としていますが、会社法ではこの4つの目的が全て対象となっています。一方、金融商品取引法は「財務報告に係る内部統制」のみを対象としています。
つまり、会社法がコンプライアンスの推進を主眼としているのに対し、金融商品取引法では財務報告の開示の適正さの確保に向けられています。
次に、対象としている会社の範囲が異なります。会社法が全ての会社に適用されるのに対し、金融商品取引法は上場会社等が対象となっています。また、法の規制する範囲は、会社法が全ての領域に及ぶのに対し、金融商品取引法では財務報告の信頼性に関わる領域が中心となります。
ただ、直接的な目的は異なっているものの、内部統制によってコーポレート・ガバナンスの実効性確保を図っているという点、最終的に経営者が内部統制に関する責任を負わなければならないという点は、双方の法律に共通しています。