コーポレートガバナンスとは、企業としての使命を達成し、企業を維持・存続させるために「効率的で健全な、透明性の高い企業運営」を行うための仕組みのことです。
内部統制で業務の流れを制御していても、経営者を監督する立場の取締役がうまく機能していないと意味がありません。内部統制が本当の意味で有効に機能しているかどうかは、取締役会、社外取締役、監査役などが、取締役として行うべき行為を適切に監視できるかどうか、つまりコーポレートガバナンスの問題になります。
コーポレートガバナンスは、1.取締役(経営者)の能動的な役割、2.監視・チェック機能、3.説明責任と経営責任の3つの機能に区分することができます。
| 機能 | 内容 | |
| 取締役(経営者)の 能動的な役割 |
経営者は、ステークホルダーとのかかわりを念頭において経営理念や経営方針を明確にし、その理念や方針を達成するための戦略の基盤となる指針を示すという能動的な役割があります。さらに、意思決定の仕組みや内部統制システムに関する適格な方針を決定します。 | |
| 監視・チェック機能 | 会社が目的や理念に沿って運営されているかどうかを監視・チェックする機能です。具体的には、会社法上、最高の意思決定機関である「株主総会」、経営執行機関としての「取締役会」、監視機能としての「監査役」の3つの機関が持っています。 | |
| 説明責任と経営責任 | 説明責任とは、会社がその目的や理念に沿って透明性のある経営が行われていることを、経営者自らの言葉で適格に説明し、ステークホルダーへ必要な情報を積極的に行うことです。経営責任は、上記2つの機能不全の結果、会社に損害がもたらされた場合、取締役(経営者)が経営責任をとる(とらせる)仕組みを構築し機能させることが必要です。 | |
日本では、ガバナンスの強化策として社外取締役を任命して経営者を監視したり、執行役員制度を導入して経営の執行と監督を分離する手法がよく使われています。その手法を追求した形態として、2003年にアメリカ型の「委員会等設置会社」が制度化されました。これは、監査役を置かない代わりに社外取締役を中心とした指名・監査・報酬の三つの委員会を設置して経営を厳しくチェックする仕組みで、ソニーやオリックスなどが採用しています。