コンプライアンスは、「法令順守」と訳されることもありますが、近年は法律だけでなく、社内ルールや企業倫理、健全な慣行などをふまえた活動を企業にもとめたものと広く考えられるようになっています。
経営者が業務運営を適正に行えるようにする仕組みが、内部統制であり、取締役、特に大きな権限を持つ経営者が不祥事や判断ミスを起こさないように監視・助言する機能が、コーポレートガバナンスです。したがって、内部統制とコーポレートガバナンスが有効に働けば、よい経営ができるはずです。
しかし、この2つは、あくまでも会社運営のための仕組み・ルールでしかないので、それを運用する人間が仕組み・ルールを乱用、もしくは無視したら、これらの仕組みやルールは全く機能しないという根本的な弱点があります。したがって、ここにコンプライアンスが加わらないと経営は安定しないのです。
要は、内部統制、コーポレートガバナンス、コンプライアンスの3つがバランスよく機能することが必要であり、内部統制とコーポレートガバナンスが業務の流れで一貫して機能し、コンプライアンスが加わることによって、企業経営はよりよい方向に向かうのです。
コンプライアンスを構築するためには、「行動指針」を策定し、社員が共通の意識を持つための指針とすることが必要です。マニュアルを作成し、研修を行い、周知徹底を図ることで、法令遵守と倫理観を持った行動ができるようにしていきます。
また、経営者が率先して社内での浸透を図っていくことが重要です。経営者自らや企業体質においてコンプライアンスの意識が欠如していると、従業員を企業不祥事に巻き込んでしまうことになります。