旧商法では、委員会設置会社に対して内部統制の基本方針の決定を義務付けていただけで、国内企業の大半を占める監査役設置会社については明文規定がありませんでした。しかしながら、大和銀行株主代表訴訟事件や神戸製鋼所の利益供与事件に対する判決において、裁判所は取締役の内部統制構築義務を明確にしたため、旧商法における規定は是正する必要があるとされてきました。
そこで新会社法では、内部統制の整備に関する事項を取締役会の専決事項とし、監査役設置会社においても大会社(資本金5億円以上、または負債総額200億円以上の株式会社)であれば、内部統制の基本方針の決定とその開示が義務付けられるようになりました。
新会社法では、第362条 第4項 第6号の「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備」という条文が、それに該当しています。